「最近うちの子毛が抜けてきたけどもしかして皮膚病なの?」
とお悩みのオーナー様、脱毛には皮膚病以外にも様々な原因がある事を
ご存知ですか?
①換毛期の場合
春から夏と秋から冬にかけて毛が抜け変わる時期を換毛期といいます。
この時に抜ける綿のような毛は
「アンダーコート」
硬くて太い毛は
「オーバーコート」といい、
換毛期に抜けるのは
アンダーコートのみです。
ワンちゃんの中にはアンダーコートを
持たない犬種もいます。
(プードル、ヨークシャーテリアなど)
オーバーコートのみの毛を
「シングルコート」
両方を持つ毛を
「ダブルコート」といいます。
ダブルコートのワンちゃん達は、
今が換毛期の真っ最中!
こまめにブラッシングをして、
皮膚の通気性を高めましょう!
②ストレスによる脱毛の場合
最近のコロナ禍で、ご家族の生活が
変化していませんか?
環境変化にペットちゃん達もストレスを感じているのかも。
特に猫ちゃんはワンちゃん以上に
ストレスを感じやすい動物です。
ぜひ落ち着ける環境づくりをして
あげてください。
③ホルモン疾患の場合
・左右非対称の脱毛 ・鼻の脱毛 ・皮膚が黒ずみ、薄くなる
これらはホルモン性疾患の可能性があります。他に、
・水を飲む量が増える ・体重が増える ・お腹全体が膨れる ・異様に寒がる
これらの症状が見られたら、ぜひご相談下さい。
上記の症状は
・甲状腺機能低下症
・糖尿病
・副腎皮質機能亢進症
などのホルモン性疾患の可能性があります。
まずは病院を受診してください。
④皮膚糸状菌症の場合
リングワームという症状が出る皮膚病に
なります!
原因はカビの一種で、自然環境下にも
生息していますが、猫ちゃんの場合は
皮膚の常在菌として元々持っている子が
ほとんどです。
免疫力が低下していると発症することも…
・円形の脱毛の中心部が黒くなっている
・カピカピしたフケのようなものが見られる
・円形の脱毛が徐々に広がっている
などが症状の特徴としてあげられます。
上記の様子が見られたらご相談ください。
いかがでしたか?この機会に、おうちの子の皮膚の状態をよくチェックしてみてください!
お伝えしてきた気になる症状がみられた場合はご相談の上、ご受診くださいね。
春は猫ちゃんにとって、恋の季節♡
去勢・避妊していない猫ちゃんが発情期に
なると落ち着きが無くなり、頭部や頚部を
身近なものにこすりつけたり、
大きな声で鳴いて外へ出たがるようになります。
猫ちゃんは交尾刺激で排卵・妊娠する確率が非常に高く、発情の間はいつでも受精が可能です。
1度、外に逃げ出しただけでも交尾が行われれば、妊娠してしまう可能性があります。
また外へ出ることは、交通事故やケンカなどによって怪我をしたり、猫エイズウイルス、
猫白血病ウイルスなどの感染症に罹る危険性も出てきます。
★猫エイズ(猫免疫不全ウイルス(FIV)感染症)
感染した場合は徐々に、体の免疫系に障害が起こります。
猫エイズは猫固有のウイルスで、人や犬に感染することはありません。
感染すると、体内からウイルスが消えることはなく、持続的に感染している状態になります。感染の原因としては、猫同士のケンカによる咬み傷、感染猫との交尾などの場合が多いです。
症状としては・・・
・口内炎
・発熱
・リンパの腫れ
・鼻炎
・結膜炎
・貧血
初期症状としては、なかなか治らない口内炎。
病院受診時には、ウイルス検査をお願いすることがあります。
(その場合、約50%の確率でウイルス感染していることが多いです)
★猫白血病(猫白血病ウイルス(FeLV)感染症)
感染した場合は、免疫力が低下していき、あらゆる感染症に抵抗できない状態になります。
猫白血病は猫エイズ同様、猫固有のウイルスで人や犬に感染することはありません。
感染した猫の唾液中には多くのウイルスが含まれ、ケンカやグルーミング、食器の共有等で感染率が高くなります。母猫から胎児への感染も起こります。
症状としては・・・
・食欲不振
・元気消失
・体重減少
・貧血
・リンパ腫
感染した猫は、感染後2~3年以内に死亡する場合が多く、
生後1年未満の子猫は発症しやすく、死亡率も高いです。
猫エイズ、猫白血病の感染の有無は動物病院での血液検査で調べることができます。
感染直後(外出したり、ケンカした可能性がある場合)には、断定的な結果が出ない為、
1~2か月後の検査をおすすめします。
猫エイズ、猫白血病共に、致死率が非常に高い感染症です!
感染➡発症すると完治は望めず、対処療法での治療になります。
ワクチンでの予防と感染予防の為、完全室内飼いをおすすめします。
昨今世界中で大変騒がれている新型コロナウイス。
山形県内でも発症者がおり、心配している人も
多いかと思います。
そして、ペットちゃんを飼われている方が
もう一つ心配なのが、
「自分の子にもうつしたりうつされたりしないか」
ではないでしょうか?
現在のところ、新型コロナウイルスに関しては様々な噂が出ていますが、
人→動物感染の発症例は数例あるものの、人が発症し濃厚接触して世界的に数例いる程度の感染率で、新型コロナウイルスに感染した動物→人感染は今のところ報告はないようです。
(厚生労働省)
今回お話するのは新型ではなく、昔からある犬・猫のコロナウイルスについてです。
『コロナ』と聞くだけで大変恐ろしいウイルスと思われがちですが、「正しく怖がる」ことが大切なので、どういう病気なのか今一度確認していただけたらと思います。
【犬コロナウイルス感染症】
犬由来のコロナウイルスで、犬⇔犬感染のみで人にはうつりません。
●症状
病原性は弱く、成犬に感染しても多くは
症状が現れません。症状が現れたとしても、
・軽い下痢(軟便~水様便、たまに血や粘液が混じる)
・食欲低下
・嘔吐
※子犬が感染すると症状が強く出ることがあり、下痢が長引くと脱水症状がでたり他の消化器系の病気を併発すると症状がより重くなり命に関わることもあります。
●原因
犬コロナウイルスに感染した犬の糞便を口にすることで感染
(散歩中、道端にあった便のにおいを嗅いだり、便を踏んだ足を舐めたり)
●治療
対症療法で脱水があれば点滴、嘔吐があれば制吐剤などで数日で回復
安静と保温を心がけて、できるだけストレスを与えないようにするのも大切です。
(他の病気と併発していた場合はさらに積極的な対症療法が必要)
●予防
混合ワクチンが有効です。
他の病気と併発して症状悪化させないために、環境を清潔に保つ心がけも必要です。
【猫コロナウイルス】(猫伝染性腹膜炎)
猫コロナウイルスは日本猫の約半数が保有しており、病原性の低いウイルスです。
猫⇔猫感染のみで人にはうつりません。
しかし、コロナウイルスが猫の体内で突然変異して猫伝染性腹膜炎を発症すると
致死的な問題になります。
突然変異を起こすのは10%以下といわれ、コロナウイルス持っているからといっても
必ずしも猫伝染性腹膜炎を発症するとは限りません。
●症状
通常のコロナウイルスは無症状または消化器症状を起こす程度ですが、猫伝染性腹膜炎を発症すると完治することができず、ほとんどが感染後命を落としてしまいます。
若齢の方が発症しやすく、猫エイズウイルスや猫白血病ウイルスに感染していると免疫応答が不十分で発症しやすいと推測されてます。
~ウエットタイプ~(体内に液が溜まる)
胸水・腹膜炎・貧血・黄疸・嘔吐・下痢 など
~ドライタイプ~(貯留がない)
しこりができる・腎臓や肝臓の障害・神経症状 など
~共通した初期症状~
発熱・食欲不振・体重減少
数日~数か月で亡くなる致死率の高い病気です。
●原因
感染猫の糞便から感染します。他に感染猫の食器やケンカなどの濃厚感染から感染すると言われていますが、猫の腸内で突然変異するウイルスが原因なので猫⇔猫感染はほとんどない
抗体検査を行ったとしても日本猫の約半数はコロナウイルスを保有しており、抗体も持っている為、抗体値が高かったとしても猫伝染性腹膜炎と診断することは難しいです。
●治療
対症療法でその時出た症状の緩和になります。
脱水→点滴
消化器症状→症状に合った薬の投薬
ステロイドやインターフェロンの免疫治療 など
●予防
ワクチンは存在しないので、陽性猫と接しないことが一番の予防になります。
(完全室内飼いなど)
コロナウイルス自体は弱く、アルコールや次亜塩素酸などの一般的な消毒薬で排除することが可能なので、糞便をこまめに片付け、トイレを清潔にすることも予防につながります。
つい最近まで肌寒い日が多かったですが、この頃は夏のような気温の日もあり、
日々目まぐるしいですね。
お家のペットちゃん、ご家族の皆様はいかがお過ごしでしょうか。
昨年の暖冬の影響で蚊のではじめが、今年も3月くらいからになっている様です。
蚊がではじめると
そろそろ予防シーズンなのが“フィラリア”です。
ご存知の方や、うちはもうはじめてます!と言う方も多いと思いますが、
今回はフィラリアについてお話したいと思います。
"犬が蚊に刺されると、心臓に虫が湧く"
こんな言葉聞いた事ありませんか?
これがフィラリアなんです!!
フィラリアはきちんと予防すればほぼ100%防げる病気です。
★フィラリア症とは?
フィラリアという細いそうめんの様な寄生虫が蚊を媒介し、
肺の血管や心臓に寄生することによって起こる病気です。
吸血によって、犬から犬へと蚊が媒介し、様々な症状を
引き起こし死に至る恐れもあります。
①蚊が感染犬を吸血
フィラリアに感染したわんちゃんの血を吸って、
その時にフィラリアの赤ちゃん(ミクロフィラリア)も一緒に蚊が吸います。
↓
②蚊の体内で発育
蚊の体の中でフィラリアの赤ちゃんが成長。
↓
③感染
その蚊が違うわんちゃんを吸血する際にフィラリアがわんちゃんの体内に入ります。
そしてわんちゃんの体内でさらに成長し3~5か月で心臓や肺動脈に寄生します。
★症状は?
・咳が出る
・元気食欲がなくなる
・痩せてくる
・痩せているのにお腹はぽっこりと腹水が溜まっている
等があげられます。
また、心臓のフィラリアが、心臓にある血液の逆流を防ぐ弁に絡みついてしまい、
“ベナケバシンドローム”という状態を引き起こすこともあります。
簡単に言えば、急性の心不全の状態で、真っ赤なおしっこがでたり、
急にばったり 倒れたり、そのまま亡くなってしまうこともあります。
予防さえしっかりすれば100%感染しない病気です!
ただ、予防していなかったり、予防していても不完全だったりすると最悪の場合
死に至る こともあります。
★予防法は?
フィラリア予防薬は、体内に侵入したフィラリアの幼虫を1か月分まとめて駆除する
お薬になります。
お薬にはいくつか種類があります。 月に1回、フィラリア予防薬を投薬します。
♢与えやすいおやつタイプ
♢錠剤タイプ
♢背中に垂らすスポットオンタイプ
フィラリア予防の他、ノミの駆虫や消化管内寄生虫(お腹の虫)にも
効果があるものもあります。
わんちゃんのタイプや、生活環境などによっても おすすめは変わってきます。
お家の子に合ったフィラリア予防薬を選んであげましょう!
迷っている方はぜひ、ご相談くださいね!
ですが、予防薬もばっちり準備OKでも、
しっかり投薬できていないと意味がありません。
予防していたはずなのに、なぜか翌シーズンにフィラリア感染!
ということになりかねません・・・
その予防失敗例を挙げてみました。
×予防失敗例×
1、途中で駆虫薬を飲ませ忘れた!
2、10月で駆虫薬を辞めた!
3、 お薬は投薬できたが、直後に下痢や嘔吐してしまった!
⇒せっかく飲んでもお薬が効く前に体から出てしまっては予防できません!
わんちゃんの体の中でフィラリアの幼虫がどんどん育ち、
結果来年の春には、フィラリア症に感染ということも…(ToT)/~~~
予防時期=蚊の活動シーズンではなく、
蚊の活動開始1か月後から蚊の活動終了1か月後までが投薬期間になります。
(蚊の活動シーズンはこの地域ではおおよそ4月~10月下旬または11月初め頃です。)
蚊の姿を見なくなってから1か月後の投薬が、
とても大切な投薬になります!!
1か月ずつ後ろにずれるのは、フィラリア薬は"予防"ではなく、
感染後に対処する"駆虫"だからです。
※今年は、暖冬だったため、3月下旬には蚊の発生報告も!
そのため、1か月後の4月から予防薬投与を始めたほうが確実 だったというわけです。
そして、おそらく、今年の最後の蚊を見るのが10月下旬~11月上旬と仮定すると
最終投与は、蚊をみなくなった1ヶ月後なので
11月下旬~12月上旬までとなりますよね!
★投薬を始める前に検査をしましょう!
投薬の前には、動物病院でフィラリアの感染の有無を
検査してからスタートしましょう!
↓
それはなぜでしょう?
前シーズンに飲み忘れがあり、気づかないうちに、
フィラリアに感染していた場合、駆虫薬の影響で死んだ
ミクロフィラリアが血管に詰まり、
わんちゃんが突然死を引き起こす事が!!
突然死を引き起こさない為にも、投薬前の検査は大切です!!
また、わんちゃんの体重によって投薬量が決められているため、薬の効果を出すためには、
体重測定が必要になります。
わんちゃんをフィラリア症から守り、周りのわんちゃんへの感染を防ぐには、
飼い主さんのフィラリア予防についてのメカニズムをしっかり理解しておくことがとても重要になってきます。
感染する前に予防薬を飲んでフィラリアを駆除することが重要です!
今年も検査をして、しっかりフィラリア予防をしましょう(*^_^*)
ノミやダニは、ペットちゃんに寄生し血液を吸血し、
寄生されたペットちゃんは強い痒みに襲われます・・・。
しかし、痒いだけでは終わらないのがノミダニの怖いところ!
彼らは感染症の原因になるウイルスや原虫の運び屋なのです!
今回は、ノミダニが引き起こす病気についてのお話です。
まずは、近年、話題になっている「重症熱性血小板減少症」
中国からやってきたとされる、日本にとっては新しい感染症(新興感染症)です。
山などに行き、直接ダニに咬まれることでも感染しますが、
このウイルスを持ったダニにペットちゃんが咬まれ、吸血の際にウイルスをうつします。
そしてそのペットちゃんたちに、私達人間が咬まれたり、傷口等を舐められたりすると、
唾液によって感染します!これは唾液中にウイルスがいるためです。
◆病気の飼い犬のお世話をしていた男性が感染
◆野良猫に咬まれた女性が感染・死亡したとの報告もあります。
そしてなんと!山形県でもこのウイルスを持ったマダニが確認されました!
昨年は、102人が感染、うち5人がこの病気で「亡くなって」います。
マダニは、草むらがあるところならばどこにでも潜んでいます。
お散歩に行くわんちゃん達は要注意です!
その他にも、赤血球を壊し貧血などを引き起こす病気(バベシア症)や発熱や食欲不振、
全身性の痙攣、関節炎などを起こす病気(エーリヒア症)など
全てマダニが媒介します!
つまり、マダニがついてからでは遅く、マダニに吸血される前に対策を
とることが大事なのです!
ノミやダニは、気温が高くなる春先から秋頃まで活動します。
また、重症熱性血小板減少症の患者は、マダニが活発に活動を開始する
「5月~8月」に多く発症することも報告されています。
今年は、暖冬の影響もあり、ノミダニの活動開始の時期が早まることが予想されます。
当院でも、おやつタイプや、3カ月効果が持続するもの、スポットタイプなどを
取り揃えています。その子にあった駆虫剤で大切なペットちゃんを怖いノミダニから
守ってあげましょう!
わんちゃんのオーナー様にとって毎年4~6月は予防接種でおなじみの狂犬病。
わんちゃんに予防注射を受けさせるのはオーナー様の義務ですが、予防注射の接種率は年々減少傾向にあること。
狂犬病とはどんな病気で、ワクチンを接種しないとどんなことが起こるのか、今一度確認してみませんか?
「日本では狂犬病はすでに撲滅された病気でしょ?」
日本国内で最後に狂犬病の感染が報告されてから60年以上が経ちます。
日本で暮らしていると狂犬病の感染は「ない」のが当然で、わざわざ愛犬に予防接種を受けさせることを疑問に感じているオーナー様もいるようです。
60年以上にわたって狂犬病感染の報告がない地域というのは世界的に見ればまれなことで、いまだ世界では南極を除くすべての大陸で感染が確認されています。流行地域はアジア、南米、アフリカで年間約6万人近くの人が狂犬病の感染で亡くなっています。
私達が住んでいる日本は島国であり、狂犬病予防法によりわんちゃんへのワクチン全頭接種を義務付け、また検疫で輸入される哺乳類へもワクチン接種を義務付けたことで、世界でも珍しくこの病気の撲滅に成功しました。
しかしながら最近では狂犬病ワクチンの接種率が下がっているのが現実です。
日本の人々が免疫を持っていない致死率100%の感染症がひとたび国内に入り込み、猛威を奮ったらどうなるか…皆様新型コロナウイルスで嫌というほどおわかりのはずです。
それほど狂犬病予防注射は大事なことなのです。
【原因】
狂犬病は狂犬病ウイルスに感染することで起こる病気です。狂犬病ウイルスに感染した
動物に咬まれたり、感染した動物の唾液と傷口が接触することで、すべての哺乳類が感染
する病気です。
犬に咬まれて感染する症例が全体の9割以上を占めているとされますが、狂犬病ウイルスは
犬以外の動物からも確認されています。
例えばアライグマ、スカンクス、キツネ、コウモリなどの野生動物に咬まれることでも感染
します。
【症状】~人間の症状~
・痙攣
・呼吸困難
・麻痺 等
特徴的な症状には以下のものがあります。
・恐水症:水を飲むことを恐がる、手が洗えない
・恐風症:空調の風などを嫌がる
【症状】~犬の症状~
・性格が変わる(狂暴化する)
・歩行不能
・ヨダレを垂らす 等
発症すると有効な治療はなく、ほぼ100%死亡してしまう大変恐ろしい病気です。
「狂犬病の予防接種はどこで受けるの?」
狂犬病はワクチンで予防する事ができ、ワクチン接種は狂犬病の予防策には
非常に重要です!!
狂犬病予防法により、生後91日以上経過しているわんちゃんは毎年1回狂犬病予防注射を
受けることが義務付けられています。
狂犬病予防注射は
・年1回4月~6月の間に地方自治体がわんちゃんのオーナー様に告知して実地する
集合注射
(今年は新型コロナウイルス感染拡大予防の為、集合注射は中止となりました。)
・動物病院
で受けることができます。
飼育環境に関係なく全てのわんちゃんに対して狂犬病予防注射が必要です。
ただし、わんちゃんの健康状態が悪い場合は予防注射を見合わせたほうがよい場合も
あるので、心配な場合は動物病院で狂犬病予防注射が接種可能か確認して下さい。
犬の登録/狂犬病予防注射をしていない場合、20万円以下の罰金が課せられる場合があります。
◇ご注意下さい◇
・動物病院で狂犬病予防注射を受ける場合、わんちゃんの負担を考えて混合ワクチンとの
間隔を1ヶ月以上あけることをおすすめします。
・体調が悪い時は注射が打てません。元気・食欲等を確認して下さい。
・わんちゃんをしっかり抑えられる方が連れてきて下さい。
特に集合注射はオーナー様が抑える事になります。(多くのわんちゃんに会う事で興奮
してしまう事が想定されます。)
・市町村から届くハガキが必要です。ハガキを忘れてしまうと注射が打てません。
(ハガキの下に問診欄があるので、その日のわんちゃんの体調記入をお願い致します。)
・注射料金が3200円から3300円に変わりました。
・今年は集合注射の中止により、病院での接種が必要になり例年の春より診察が混みあって
います。
・6月までの接種が義務付けられています。まだお済でない方はお早めに予防注射の接種を
お願いします。
なぜ狂犬病予防注射だけは、他の混合ワクチンと違って法律によって
義務付けられているのでしょうか?
それは再び日本で狂犬病が発症しないように「人の命を守る」為です。
わんちゃんと人を守る為にも今年も狂犬病予防注射をしましょう!
ワンちゃん、猫ちゃんが体を掻くことは珍しいことでは
ありませんが、痒みが治らず掻きむしって脱毛するなど、
ほかの症状が見られるようなら
何らかの病気のサインかもしれません。
《 膿皮症 》
皮膚の常在菌であるブドウ球菌が、異常に増えた時に起こる皮膚病です。
ほかの皮膚の病気、免疫力の低下、誤ったスキンケアにより抵抗力が低下すると
細菌が異常に増えて皮膚が化膿することがあります。
症 状
・痒み
・部分的に赤くなる
・ニキビのようなものができる
・フケがでる
・色素沈着
・脱毛 など
軽度の場合は、小さな発疹がいくつかできるだけ
だったりします。
皮膚を舐めたり、噛んだりすることで悪化する
ことも・・・。
重度の場合は、皮膚が赤くただれたり、食欲・元気がなくなることもあるので気を付けましょう。
予 防
・日頃のこまめな皮膚・被毛の手入れとシャンプーで、皮膚を清潔に保つこと。
※洗い過ぎは皮膚の皮脂を落とし過ぎるため、逆に悪影響になる場合もあります。
正しいシャンプーの仕方、その子にあったシャンプー剤については相談して下さいね。
・高温多湿の環境は皮膚によくないので、温度・湿度管理をすること。
《 マラセチア性皮膚炎 》
皮膚に存在するマラセチア菌(真菌)が異常に増え、強い痒みを伴います。
発症すると大きなストレスとなります。
マラセチア菌は、湿度が高い環境で増殖しやすいという性質があり、皮脂の分泌量が
増えたり、舐める噛むなどして皮膚の状態が悪化した際に発症します。
湿度が上がる梅雨時期にも起きやすいと言われています。
皮脂分泌が多い犬種、耳垢が溜まりやすい垂れ耳の犬種は、皮膚トラブルが起こりやすいため、マラセチア菌が増殖しやすい傾向にあります。
シーズーやテリア系、ダックスフンド、ラブラドール・レトリーバー、
その他、皮脂の溜まりやすいパグなどの犬種は注意しましょう!
症 状
口や顎、鼻、耳、首、内股、脇の下、肉球、尻尾などさまざまな場所で発症します。
・皮膚の赤み
・強い痒み
・大きなフケ
・皮膚が脂っぽくべとつく
・ムッとする臭い など
この状態を脂漏症とも呼びます。
症状が進行すると、毛が抜けたり、皮膚が厚く硬く
なったり、黒く色素沈着する場合もあります。
予 防
・適切なスキンケア、シャンプーが大切。
・皮膚の分泌を抑制するように食事を工夫する。
マラセチア菌は健康な皮膚にも常在する真菌です。
そのため、人にうつることはありません。
皮膚病はワンちゃん、猫ちゃんにとっても、
オーナー様にとっても根気が必要な治療になるので
普段から正しいスキンケア、シャンプー、温度・湿度管理を心掛けましょう。
異変があれば、すぐに受診してくださいね♪