カビの感染?~皮膚糸状菌症~ 

お家のペットちゃんにフケ・かさぶたを伴った円形の

脱毛が出来ていたりしませんか?

 

その症状、実は「カビ」の感染かもしれません・・・

 

 

〈カビ=皮膚糸状菌症とは?〉

皮膚糸状菌症とは、糸状菌という真菌「カビ」に感染して皮膚に症状が出る病気です。

〈原因〉

 感染の原因は、皮膚糸状菌症に感染しているペットちゃんの抜け毛、フケに

 接触することによって感染します。

 特に猫ちゃんはもともと常在菌として、保有していると言われています。

 皮膚バリアー機能低下や免疫が低下している時に感染しやすく、子犬・子猫・高齢、

 多頭飼いの子に発症しやすい傾向にあります。

 

〈検査方法〉

・ウッド灯検査・・・・感染した毛に光を当てると

 (簡易検査)      発光します。 

              ※真菌の種類は多数ありますが、

             ウッド灯で発光する菌は1種類です。

・毛を顕微鏡で観察・・毛をKOHでとかして観察すると菌糸が毛の中に

             見えることがあります。

・培養検査・・・・専用の培養検査キットに被毛を採取し、培養培地の色の変化と、

            菌の増殖コロニーの様子で確定診断出来ます。

〈治療方法〉

・抗真菌薬・・・・内服による治療。

           ※肝負担がある為、当院の方では始めは

                      外用治療から先に行っております。

 

・薬用シャンプー・・抗真菌薬含有のシャンプー剤使用での、外用療法。

・外用薬・・・・・・  抗真菌作用のある軟膏やローションを塗布。

 

皮膚の治療と共に室内に落ちた被毛や

     フケの清掃・消毒、手洗いを徹底していきましょう!

 

 

 最後に、

皮膚糸状菌症は人にも感染する、人獣共通感染症です!

感染したわんちゃん、猫ちゃんと接することで人に感染してしまうことがあります。

皮膚に赤い円形の皮膚症状(リングワーム)ができた場合は、皮膚科へのご受診をお願い致します。

 

 

 

※お子様・ご高齢の方は特にご注意下さい。